No Risk High Return

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平石峠を越えました


1/4 平石峠を越えました
 
平石峠は二上山葛城山の間にあるこの山域では比較的マイナーな山である岩橋山の北の鞍部を東西に抜け、南河内郡河南町の平岩地区と葛城市竹内地区を結ぶ峠道にあります
 
南北朝の騒乱のころ、楠木正成が千早で武装蜂起したのに呼応してこの地の豪族平岩茂直が平石城に依拠して北条方に抵抗しました
数万の北条方がこの平石峠を奈良から大阪に越えて来て麓の平石城に攻めかかり、茂直は戦死したと伝えられます
ちなみに南北朝合一後も南朝方の抵抗は続き、茂直の死後約30年のころ南朝の首領格であった正成三男の楠木正儀に仕えた茂直の子茂幸が平石城で戦ったそうです
古来から平石と書いて「ひらいわ」と呼びますが行政上は「ひらいし」と呼ぶようです
 
街道の大阪側の車道終点から左に逸れて激坂を登ると高貴寺があります
いまはしなびたお寺ですが、奈良時代には空海も逗留したこともある大寺院だったそうです
司馬遼太郎の「街道を行く」にも高貴寺が登場し、同行者の須田刻太によって若いお坊さんの絵が描かれています
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平石峠は、傾斜が穏やかで歩いて通るにはかなり快適な自然道です
いちおう府道704号線ですので道路地図にもしっかり載っていますが、山道なので車の通行はムリです
バイクでは、通行している動画がYOUTUBEに出ていますので絶対にムリというわけではないのでしょうが、かなり困難だと思います
MTBなら慣れた人ならほとんど乗ったまま踏破できるんじゃないでしょうか?
僕は奈良側の下りはほとんど乗ったまま下りましたが、登りは半分ぐらい押しました
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峠の頂上真下に、葛城二十八経塚代二十四番があります
その昔、役小角法華経二十八巻をそれぞれ収めたと伝えられる塚のうちの一つです
般若心経を唱えさせていただきました
 
峠頂上は二上山葛城山の縦走路、通称ダイヤモンドトレールと交差しています
ダイトレを北へ行くと二上山、南へ行くと葛城山
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さて下山開始
舗装路までの距離は奈良側への方が短く道も整っています。
下山開始してまもなく三台のジムニーに会いました
すでに方向転換して戻る途中でしたが、よくこの山道で方向転換できたなぁと思います
二、三会話して先にいかせてもらいました
 
平石峠は奈良側へ下ると竹内峠に合流します
竹内峠は日本最古の官道として有名で、いまは舗装された幹線道路になっています
大阪へはこの竹内峠の側道を登って帰途に着きました
 
平石峠にはこれまで数え切れないぐらい来ていますが、常にダイトレへのアクセスとしてしか使ったことがなく、峠を越したのはこれが初めてです
短い峠道でしたが充実しました
やっぱ峠は越してなんぼやな
とわけもなく納得したしだいです