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大阪の街道と道標 を読みました

先日、武藤善一郎という方の書いた「大阪の街道と道標」という本を図書館で借りました

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この本は、著者の武藤氏が大阪の古い街道約七十路を踏査し、そこに残されている道標を記録するというもので、おそらく歩くか、さもなくば自転車で踏査されたのではないかと思われます

 

旧街道もさまざまありますが、東高野街道のような幹線道路になると全長65kmもあります

それを歩きながら道しるべを探し、そして記録する、という作業には非常な苦労があったと思います

たいへんな労作だと思いました

 

初版は1988年で、当初は自費出版して各図書館に寄贈したそうですが、読者からのリクエストが多かったため2000年に滋賀の小さな出版社から出版されました

今は絶版となり中古品は高値で取引されています

 

本では、手書きで書いた地図の中に、道標の各面(四角なら4面、平面なら2面)の表記を細かく手書きで記録されていて、街道についての歴史や現状の説明もあり、武藤氏の街道愛がひしひしと伝わってくる良書です。

 

我がごとですが、20年ほど前のこと

僕が、手に近鉄が発行している「てくてくマップ」を持って南河内郡河南町の平石地区を歩いていたとき、ある老紳士に声を掛けられました

聞くと、その老紳士が「てくてくマップ」を書いた本人だということ

「てくてくマップ」は近鉄が発行している近鉄沿線のハイキングコース約100本をそれぞれA4一枚で案内している地図です

全部手書きで書かれたその地図は、秀逸そのものという逸品で、非常に見やすい上に正確でしかも見所のスケッチがとてもうまく、今でも近鉄のHPから地図を無料でダウンロードできます

 

当時から僕は「てくてくマップ」を気に入って、豊富な案内図の中からおもしろそうなハイキングコースを選んでよく歩いて回っていたので、書いたご本人に会えたことがとても嬉しかったことを良く覚えています。

平石を「ひらいわ」と呼ぶ、というのもそのときその紳士に教えてもらいました

 

残念ながらお名前を聞き漏らしてしまったのですが、「大阪の街道と道標」の手書き地図と「てくてくマップ」の手書き地図の文字がよく似ているので、もしかしたらあのときの老紳士が武藤氏だったのかも?といま思っているところです

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てくてくマップ

 

武藤氏のようにはとてもできませんが、僕も、自分の峠旅をひとつひとつ良いものにしなければな

と思ったしだいです